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島田裕巳『女はすべからく結婚すべし』

女はすべからく結婚すべし (中公新書ラクレ) …だそうです。このタイトルにピキンと何か反応した人は読んじゃあいけない本でしょう。でも、敢えてネタとして読んでみましたが、目新しい話は何もなく、人生の大大先輩が「今時の若いモンは」と繰り言を述べているようでございました。

 かといって、誰をターゲットにしたらふさわしいかが全く分からない。文中でターゲットになっている「負け犬」や「負け犬予備軍」は「既にお前らは遅い」と言われてるようなもんだし、結婚が人生のゴールよ!とか思ってるような素直な輩は本なんて読まないでとっとと結婚してるだろうし。敢えて見つけてみるとすれば、同じような年代のおじさんおばさん方でしょうか。「ほら、偉い先生もこう言ってるんだから」とか、そういう根拠のない説得のタネに使われそう。

 何が嫌かって、自分の人生なのに他人に下駄預けるようなことを平気で勧めていること。お見合い結婚は、自己責任を取らなくていいからお勧めだそうですよ。普通、自分で選んだ結婚に失敗したら、「自己責任」なんていう気味の悪い言葉よりも「自業自得」という、昔からの言葉ですんなり当てはまると思うんですけどね。親や親戚の反対押し切って結婚した人は、結婚の失敗も「自己責任」なんだそうで。一体ここは何時代でしょうか?

 こんな本が今さら出てくるだなんて、世も末のような気がします。

 ここんとこ面倒でこちらに転記してなかったのですが、内容は似通っているものの、再度書いてしまいましたよ。何度書いても怒りどころは一緒みたい。