MJ

「交渉人」ASINB000065858

 公金横領と同僚謀殺の罪を着せられた「交渉人」ダニー(サミュエル・L・ジャクソン)が、身の潔白を示すべく、同僚たちを人質にし、オフィスに立てこもる。

 組織が腐ってるのは日本人だけじゃ無いのか、となんだかいやな気分だけど、それでも正義だからって何してもいいって訳じゃあ無いと思うんだけどなあ。話自体はなるほど以前に聞いていた評判を裏切らない面白さではあったけれど、中ダレがあったように思った。なかなか進まない交渉とダニーを取り囲む同僚たちが繰り返す先走りの突入。次の行動への鍵を握るのが数度ともアシスタントの女性だというのもなんだか平板に思える。

 交渉人という役割の警官がいるんだというのはこの映画で初めて知った。交渉役にセービアン(ケビン・スペイシー)を指名する、というのはその腕前とともに彼が「交渉の場ではひとりも殺さない」ことをモットーにしているからなのだろう。交渉のためとはいえ、取引のカードとして本当に人を殺すことまではやりたくなかったという。

 途中から結構大味になってきちゃって、ドカーンバリーンと大きなガラス窓が割れたり建物が燃えたりする。ラストの辺りはなんだか見えてた展開でいまいちカタルシスは得られなかったけれど、まあまあ楽しめる映画では無いでしょうか。